原因と症状
健康で丈夫な骨を保つために、古い骨は常に新しい骨に作り替えられています。ところが骨を作るより壊す細胞が上回ってしまうために、骨がもろくなります。重いものを持ったり転んでしまったなどの、ちょっとしたことで骨折しやすくなる。これが骨粗鬆症です。
骨に何個もスが開いた状態で、寝たきりの原因として脳卒中の次に多いのがこの病気です。加齢、閉経、カルシウム・ビタミンD・ビタミンK不足、喫煙、飲酒、運動不足など、様々な原因が重なっておこります。
特に骨粗鬆症が女性に多いのは、閉経後に新陳代謝のバランスが崩れ、そのため急激に骨量が減るからです。
骨量の最大ピークは20代から30代でその後、徐々に減っていきます。だいたい40代後半から50代にかけて発症するとも言われていますが、まだ若いからといって骨粗鬆症にならないとも限りません。
背骨が曲がってきたり、背が縮んだりするのは、もろくなった背骨が骨折するためです。骨折しやすい部位は背骨、足の付け根、肩、手首。骨折すると手術をしなくてはならなくなったり、普通の生活をすることも、ままならなくなります。他には胃腸の働きが悪くなったり、背中や腰の激しい痛みで起き上がることが出来なくなることもあります。
目に見えない骨だから、進行にも気付かずに骨折したり、腰や踵の痛みが出てきてから気付く事が多いです。それじゃあ手遅れですよね。
適度な運動、バランスの採れた食生活、日光浴など日頃から心掛け骨粗鬆症を予防しましょう。
食事療法
- 乳製品(牛乳、チーズ、ヨーグルト‥)。カルシウムを摂取するための基本。
- ごま・・・セサミン、セサミノール、セサモリンといった抗酸化作用の高い成分が豊富。
- 小松菜・・・ほうれん草の約三倍で、特に牛乳並のカルシウムが含まれる。
- 小魚(桜えびや、じゃこなど)・・・骨ごと食べることが重要。サンマや鮭の缶詰でも効果あり。
- 大豆イソフラボン・・・豆腐や厚揚げ、納豆などの大豆を加工した食品。ビタミンB1や鉄分、カルシウムなどが豊富。
- ひじき・・・海藻の中でもカルシウムの含有率が最も高い。
:ビタミンDとともに摂取するとカルシウムの吸収率がよい。
ビタミンDが多く含まれる食材
・しいたけ、ウナギ、卵、サケ、イクラ、サンマ‥
簡単でカルシウムを手軽に摂取できる美味しいレシピ
[小松菜の豚肉炒め]
材料:小松菜・豚肉(もも)・卵
- 小松菜を3等分くらいに切り分ける。
- ごま油を少量、フライパンで熱し、豚肉を炒める。
- 豚肉が焼けたら小松菜を入れ、サッと炒める。
- かき卵を流し入れ、塩コショウ、オイスターソース、醤油で味付けする。
- お皿に盛り付け、胡麻をふりかける。
黒ごまは白ごまと比べ油分が少なく香りが強いのが特徴です。
[じゃこご飯]
材料:ちりめんじゃこ・シソ・ごま
- フライパンに油をひかずに、じゃこをそのまま軽く炒める。
- 炊いたご飯に1を混ぜ、醤油で味付けする。
- 茶碗に盛り付け、刻んだシソとごまを振りかける。
ごまをする前にフライパンで軽く炒るとより一層、香ばしくなります。
梅肉を乗せても酸味が効いて美味しくなります。
運動療法
骨に負担をかけることで骨の密度の低下を防ぎ、骨を丈夫にします。筋肉が鍛えられることにより転倒しにくくなります。ちょっとした距離でも車や自転車を使っているところ、徒歩に変えてみませんか? ジム通いも、もちろん効率的ですが、ウォーキングなら気軽に続けやすいですよね。ゆっくり、のんびり歩いていれば毎日の日常の中に違った発見もあるかも。楽しみながら続けてみましょう。
※骨粗鬆症の予防には日光もかかせない一つです。一日に30分程でも十分ですから、とにかく外に出て日光を浴びることです。