~舞茸・エリンギ・えのき茸~キノコ類は食物繊維の宝庫です

kinoko 年中出回っていますが一番おいしい時期はやっぱり秋。炒め物や鍋物には欠かせないキノコたち。食物繊維をたっぷり含んでいるから一日一回は必ず取り入れたい一品です。特にえのき茸は凍らせて料理に使うという、ダイエットに効果がある食材として一時期流行りましたよね。効果は個人差があるでしょうがキノコ類が腸内をデトックスしてくれるのは事実です。それは不溶性食物繊維が大腸で水分を吸収し、腸の蠕動運動(ぜんどううんどう)を促進することにより、排便をスムーズにするからです。また、水溶性食物繊維は粘着性があるために食物と絡み合います。ゆっくりと消化されていくために血糖値の上昇を抑えながら、有害物質や糖質、コレステロールなどを便とともに排出します。糖尿病や動脈硬化などの生活習慣病を予防してくれるため、食物繊維がダイエットに向いていると言われる所以です。

キノコ類の栄養・効能

舞茸(まいたけ)

かさが花びらのように見え、舞うような形から舞茸と呼ばれるようになったという一説がある。香りが強く、昔は幻のキノコとされ、人工栽培に成功したのは約40年ほど前からで貴重な品とされていたそうです。一般的に舞茸は茶色ですが、舞茸よりもやわらかい白舞茸もあります。エルゴステロール、ナイアシン、ビタミンB2、ビタミンD、亜鉛、銅、カルシウムが豊富。脂質も他のキノコ類に比べて多い。免疫機能を回復させて、ガン細胞を抑制する働きをもつβグルカンを豊富に含む。血糖値やコレステロールの上昇を抑え、血圧を下げる手助けをしてくれます。蠕動運動を促し大腸ガンの予防に効果が期待されます。ビタミンDがカルシウムの吸収を助け骨粗鬆症予防に役立ちます。

エリンギ

原産地はヨーロッパ。食感はマツタケに似ているが香りはほとんどしない。βグルカン、ビタミンB1、B2が豊富。さつま芋よりも食物繊維が多い。腸を綺麗にし、コレステロール値を下げてくれます。利尿作用のあるカリウムも、果物類よりたくさん含んでいるので高血圧予防にも効果が期待できます。

えのき茸

国内の生産量はキノコ類の中で二位。雨に濡れると、かさ部分がぬめるので「なめすすき」と呼ばれていたそうです。風味は良いが香りはあまりしない。キノコ類の中ではビタミンB1がより多いので疲労回復にも効果が期待されます。脂質代謝を活発にし、肝臓に脂肪がたまるのを防ぐ他、ストレスを緩和させる働きをもつギャバなど、ビタミンB6を豊富に含む。血圧や神経を安定してくれるので安眠効果があります。また、健康な皮膚や髪の毛を保つ効果が期待されます。

キノコと鮭のソテー

材料(1人前)

鮭・・1きれ 舞茸・・1パックの4分の1くらい エリンギ・・1本 えのき茸・・1袋の半分くらい バター・・5~10グラム オリーブオイル・・適量 塩コショウ・・少々 ニンニク・・1カケラ パセリ・・適量
  1. キノコ類は石づきの部分を削いで、紙で拭くか、さっと水洗いをする。
  2. ニンニクをみじん切りにして、バターで炒める。
  3. キノコ類を入れて炒めて塩コショウをする。
  4. 鮭に塩コショウをしておく。
  5. キノコと別のフライパンにオリーブオイルを少量ひいて、鮭を焼く。
  6. 鮭を器に盛り付け、上からキノコをのせてパセリをかける。レモンを添えて出来上がりです。
kinokosotei 赤や黒い粒はカラフルペッパーというコショウです。綺麗なコショウだったから前に買っておいたものをふりかけてみました。鮭は火を通し過ぎるとかたくなり、味が落ちるそうなので気を付けましょう。醤油を足して、バター醤油味もいいですし、ポン酢でさっぱり食べても美味しく頂けます。今は秋鮭も旬ですし、キノコたっぷりに栄養満点の一品です。 鮭とキノコのホイル焼きにするかソテーにするか悩みましたが、ソテーはあまり作った事がないので挑戦してみました。ホイル焼きと同じく、とっても簡単でした。鮭は言わずもがな、コレステロール値を下げてくれる嬉しい魚です。必須アミノ酸を筆頭に、良質のたんぱく質やミネラルを豊富に含みます。肉が裂けやすいので「さけ」と呼ぶ一説があるんだそうです。食材にも調べると面白い由来がたくさん出てきますね。しかし、食物繊維を多く含むキノコ類は腸内を掃除してくれて、大腸ガン予防には最適なのですが、残念なことに大腸ガンの術後には向かない食材です。何故かと言うと、不溶性食物繊維に分類されるキノコ類は腸内で分解されません。腸が弱っているため、水分を吸収し膨らんだ排泄物が溜まったままになります。排泄物が詰まれば腸閉塞(イレウス)を起こしやすくなります。ですから術後まもない方にはキノコ類だけではありませんが、過度な食物繊維の摂取を禁止されるのです。胃腸が弱っている時なども同じく、あまりたくさん摂取するのはお勧めできません。どんな病気でも、まして手術となればとても辛く苦しいものです。そうならないためにも日ごろからバランス良い食事を心がけ、個々に適した量の食物繊維を摂りましょう。腸内をいつも綺麗に保っておきたいものです。