11月に入ったばかりなのに、何だか秋が終わった気がするくらい寒くなりましたね。紅葉の見どころはこれからだと言うのに、もう冬支度です。秋物を出したばかりだったのに、既に冬物の準備に追われています。日差しが出た昼間はまだ暖かい日もありますが、そろそろ風邪をひかないように気をつけなくてはと思う今日この頃です。おまけに肌の天敵である乾燥。こちらも何とかしなくては日に日に肌がカサカサしてきます。しかし一口に風邪予防や美容に効く食材と言っても、たくさんありますよね。そこで今が旬でもあり、そろそろ忘年会の季節ということにもちなんで、二日酔いにも効くと言われているビタミンたっぷりの柿を取り上げました。
柿の効能
奈良時代から栽培され日本が原産の果物。江戸時代以降から品種が増え、北海道と沖縄を除く全県で栽培されています。渋柿と甘柿があり「次郎」「富有」「横野」など1000種類ほどある。渋柿は干し柿などに加工される。ビタミンCとカロテンが豊富で肌荒れや風邪予防に効果が期待できます。特にビタミンCはミカンの約2倍。アルコールを分解する効果を持つ渋み成分であるタンニンと、利尿作用のあるカリウムを豊富に含むので二日酔いにも効きます。また高血圧やガン予防にも効果があると言われます。タンニンは鉄分の吸収を妨げるので貧血気味の方は摂取し過ぎないように注意しましょう。柿の葉に含まれるポリフェノールの一種であるアストラガリンは花粉症予防に効果があると言われています。干し柿はカロテン、食物繊維が特に豊富です。
次郎柿(じろうがき)
扁平な形で全甘柿。種は殆どなく、かための食感が特徴。富有柿につぐ人気の品種。
種がないので切りやすいし、むきやすい。まだ完全に熟してないのか、これが次郎柿の特徴なのか確かに歯ごたえが十分です。とっても甘くて美味でした。
柿の活用法はたくさんあり、柿の葉には防腐作用があります。魚が腐らないよう長持ちさせるために塩でしめ、発酵させた押し寿司を殺菌効果のある柿の葉で包む柿の葉寿司。柿のヘタを煮詰めた煎じ汁には、しゃっくりを止める効果があるそうですし、しもやけの予防にもなるそうです。これからの季節に嬉しい効能ですよね。先人の知恵って本当にすごいです。ちなみに柿の葉には緑茶の20倍のビタミンCが含まれます。そう言えば昔、缶に入った柿の葉茶を飲んだことがありました。緑茶と違った渋みがありましたが、なかなか美味しかったです。入浴剤として使えば肌荒れ、乾燥肌に効果が期待できるそうですよ。干し柿は栄養価が高く、体力増強や胃腸を整える働きがあります。体を冷やすと言われる柿ですが干し柿にすると逆に体を冷やす効果がなくなるので冷え性の方にお勧めです。「柿が赤くなれば医者が青くなる」と言うことわざがあります。秋になると食物が豊かに実り、過ごし易く体調が良くなるため病人が少なくなる、といったことが由来であり、柿に限ったことだけではないそうですが、生活習慣病予防にも効果があり、美肌作りにも期待できる柿に関しては、決して過言ではないと思うのです。柿を食べて柿の葉のお風呂に入る。外からも中からも綺麗になれる万能食材ですよね。