一年の間で夜の時間が一番長くなる冬至は一番死に近い日と言われます。寒くて暗くて死に近いだなんて、何だか不気味な日ですよね。そこで邪気を払い、無病息災や金運祈願としてカボチャを食べてゆず風呂に入るのが習わしです。何故冬至にカボチャを食べるかと言うと、冬になると食物も少なくなることから保存がきいてビタミン、カロテンなどが豊富に含まれる栄養価の高いカボチャがうってつけだったからです。今ではカボチャに関わらず年中、大抵の野菜はどこででも手に入りますが昔は保存方法も少なかったし、スーパーなんて便利なものはありませんでしたものね。先人の知恵には本当に頭が下がる思いです。ちなみに2012年の冬至は12月21日です。
成分と効能
カボチャの黄色い部分を形成する色素であるカロテンが豊富に含まれ、皮膚や粘膜を強くし免疫力を高めます。ビタミンEは抗酸化作用や血行を良くする働きがあります。他にもホルモンを調整して肩こりなど更年期障害の改善や風邪予防にも効果的です。栄養素は皮やワタのところに多く含まれるので皮はそのまま、ワタはスープなどに使うとよいです。種にもミネラルやビタミンが豊富ですので乾燥させてクッキーなんかに入れてもいいですよね。
さて、冬至が近いということでお店にはたくさんのカボチャと柚子が並んでいました。毎年、さほど意味も考えず冬至を迎えていましたが今年からはちゃんと無病息災を願いながら食べることにします。
カボチャとそぼろの煮物
材料:カボチャ4分の1 合挽きミンチ肉150g
調味料:だしの素 醤油 砂糖少々 みりん 水溶き片栗粉
- カボチャを四方切りにして種とワタを取り除きます。1分~2分程レンジで加熱すると切りやすいです。
- 鍋に水をカボチャが隠れるくらいまで入れます。
- ミンチ肉を入れ、砂糖、だしの素、醤油、みりんを加えカボチャが柔らかくなるまで煮ます。砂糖はカボチャの甘味を生かすために少量で。煮汁がなくなるまで煮てもいいですが余ったら鍋のまま汁ごと温め直したほうが美味しくなるので私は煮汁を残します。
- 柔らかくなったら水溶き片栗粉を入れて、とろみをつけます。
カボチャだけに鰹節をかけて頂くのも定番ですが、そぼろを入れるとまた違った美味しさがあります。片栗粉の保温作用とカボチャのホクホク感でほっこりします。
カボチャの焼き物
材料:カボチャ4分の1のさらに半分くらい シーチキン1缶 とろけるチーズ2枚
調味料:塩コショウ マヨネーズ
- カボチャを1センチくらいにスライスします。これもレンジで加熱するとサクッと切れます。
- フライパンにオリーブオイルをひいて焦げ目がつくまで焼きます。
- グラタン皿にスライスしたカボチャを並べて上からシーチキンを満遍なくのせます。
- 塩コショウを少々振りかけ、とろけるチーズとマヨネーズをのせます。
- オーブンでチーズがとろけたら出来上がり。
本当はレンジでチンして塩コショウとマヨネーズだけかけて頂こうかと思ったのですがスーパーでシーチキンを見かけて、美味しいかもと乗っけちゃいました。案の定、シーチキンとチーズの相性は抜群ですよね。ホワイトソースを入れるとグラタンになります。余ったカボチャはシチューに入れてもお味噌汁に入れてもいいですし、ミキサーを使ってカボチャのスープにも出来ます。その時はワタを使いましょうね。カボチャは捨てるところはあまりないですし緑黄色野菜のなかでも最強の野菜ですよね。煮物は冷凍するとベチャベチャになりますので、生のまま煮物用などの使いやすい大きさに切ってから冷凍すると約一ヶ月間保存できます。カボチャを堪能したらゆず風呂に入って一年の疲れを落としましょう。ゆずには美肌効果や疲労回復、血行を促す効果がありますよ。