昼間といえども、かなり寒くなりました。北日本では初雪も観測されたそうですね。冬将軍の到来です。大根でも炊いて温まろうかなと考えてたところ、寒ブリ発見!大根にブリときたら、ブリ大根を作るしかないでしょう。初夏に日本列島に沿って北上し、秋から冬にかけて南下するブリ。夏はあっさりとした味わいですが、冬は特に脂がのって美味です。成長によって呼び名が変わるブリは出世魚の代表格で、お祝い事に欠かせない縁起の良い食材として有名です。稚魚はモジャコと呼ばれ、大きくなるにつれ関東ではワカシ→イナダ→ワラサ→ブリ。関西ではツバス→ハマチ→メジロ→ ブリと呼ばれ、全長1メートルを超えるほどに成長します。最近では養殖物をハマチ、天然物をブリと言うそうです。カンパチと良く似ていますが、見分ける特徴としてはブリの方は背中の方が青く、カンパチは前から見ると、目を通って尾びれに走る黄色い線が八の字に見えることから区別するようです。
ブリの効能
良質のたんぱく質や脂肪、ビタミンが豊富。カルシウムの吸収を助けるビタミンDが多いので骨粗鬆症予防に役立ちます。多価不飽和脂肪酸であるEPAやDHAを豊富に含み、コレステロールや中性脂肪を低下させ、動脈硬化や高血圧の予防に期待できます。DHAには脳細胞を活性化させる働きがあるので、痴呆症を抑える作用があるそうです。また、EPAにはアレルギー症状を改善する効果が期待できます。多価不飽和脂肪酸は酸化しやすい特徴がありますが、ブリには酸化を防いでくれるビタミンEが豊富に含まれています。アミノ酸の一種で旨み成分であるタウリンは、特に血合い部分に多く含まれており、肝機能の改善や向上に役立ちます。
ブリ大根
材料
ブリの切り身・・2切れ 大根2/1くらい 生姜・・少々 酒・・大さじ1 濃口醤油・・大さじ2 砂糖・・大さじ1 水・・1カップ だしの素・・少量
- ブリを半分に切って、沸騰したお湯でさっと煮る。(煮る前に料理酒に浸しておくと臭みが抜けます)
- 大根を2センチくらいの厚さに切り、もう半分に切るか乱切りにする。
- 大根を米のかし汁で柔らかくなるまで煮る。いったんザルに上げておく。
- 鍋に調味料とスライスした生姜、大根を入れて、色がつき始めたらブリを入れて15分ほど煮る。
- 器に盛り付け、シソの葉を散らして出来上がり。
*写真のブリは1切れ分です。
ブリ大根って初めて作りました。大根に魚臭さが移るとなんだかなあ・・・と敬遠してたのですが、こってりと煮たブリと大根の意外に合うこと!しかも汁気が殆どなくなるまで煮たので、かなり濃厚な仕上がりになり生臭さも気になりませんでした。ブリの旨みが大根にたっぷり染み込んで、初めてにしては上出来ということにしておきましょう。ちなみに調味料はいつも目分量です。
魚はあまり好きな方ではないので、いつもはブリの照り焼きしか作った事がなかったんですよね。体に良いと分かっていても、苦手なものはなかなか調理しませんから。大根は鶏肉と煮たり、ふろふきにしたりですかね。しかし、ブリ大根が成功したおかげでレパートリーが一つ増えました。秋から冬が一番美味しい大根は、とっても瑞々しくて加熱することにより一層甘みが強くなります。胃腸の働きを整える消化酵素をたっぷり含み、利尿作用や肝臓の働きを助ける作用もあります。ホクホクに煮た大根を食べると心も体も温まりますよね。大根は大好きなのでよく食べますが、やっぱり冬大根は軟らかさも味も段違いです。今は大抵の食物はいつでも手に入る時代ですが、やはり旬の物は旬に食べてこそ、旨みも栄養もたっぷり含まれているんですよね。魚だし、野菜だし、ちょっとくらい食べ過ぎてもいいか、なんて思ったりもしましたが・・・いえ、いくらヘルシーとはいえ栄養の偏りは駄目ですね。