血管吻合・終動脈・梗塞

動脈の多くは体の深部に存在しますが、これは身体の真ん中に心臓が位置するためです。とは言うものの、浅い部分を通過している点も有り、手首や頸部、脇の下、足の甲・付け根、鼻両側、膝の裏などがこれに該当します。脈拍を測る際は、通常手首が適用されます。 血管吻合は、万が一血管が閉塞しても、他の通り道を血液が流れるようにするためのものです。動脈で太い部分は沢山枝分かれして行きますが、先へ進むほど細くなります。その途中、横同士の動脈を結合させている血管があり、これが血管吻合となります。 終動脈はこういった血管吻合を認めない血管であり、この動脈では目的地へ血液を送り届けるための迂回路が存在しません。脳をはじめ、心臓や肺、腎臓など主要な臓器に見られますが、何らかの原因で詰まってしまうと、組織が損傷してしまうことになります。尚、梗塞(脳や心筋)は動脈硬化に起因して血管が詰まってしまい、栄養や酸素がその先の血管へ運べないことが原因となります。結果として組織壊死が引き起こされます。