横隔膜~肺による呼吸のメカニズム~

胸腔は胸郭内部の空間を言いますが、胸郭そのものは肋骨と胸骨、そして胸椎からなる籠状のもので構成されています。肺は胸腔の容量に比例して拡大するように形成されており、胸腔の内側に肺はきっちりおさまっています。横隔膜及び肋間筋はこの胸腔を拡大させる力の源になっており、肋間筋は上下の肋骨を結合させるような状態になっています。また横隔膜は蓋を胸郭下部にしているような状態になっています。 筋肉で構成される横隔膜は、膜によって形成されていると思われがちです。実際には内部の胸郭にすそ部が結合していて、盛り上がった真ん中が特徴です。その形状はドーム状で、収縮によって胸腔が拡大し、上の部分が下がります。 もともと肺そのものに筋肉は認められません。空気が吸入されたり、吐き出されたりするのは上記のように横隔膜と肋間筋によって行われています。