完全に解明されていない香りの仕組み

嗅覚神経の仕組みを研究している人は多いのですが、未だ解明されていない部分が多いのも事実です。気分の改善が芳香成分によってどうして示されるのでしょうか。 嗅覚細胞はいわゆる香りの粒子を受け取る受容体のことで、鼻粘膜及びその周辺に広く見られます。各受容体は、定められたタイプの香りしか受け取ることが出来ません。この受容体のタイプは数百ぐらいの存在が指摘されていますが、香り粒子そのものはこれより遥かに多くなっています。これらが現在分かっていることです。 野生動物の生理行動やその習性などは香りによっても決定されます。しかし人間と野生動物は異なるため、両者が同一になるということにはつながりません。問題はどうして臭いものを嗅いだら気分が悪くなって、よい芳香を嗅ぐと精神状態が良くなるのかということです。アロマテラピーの領域でも芳香成分が用いられますが、実際のところ香りと脳がつながって、そこからどういったことが起こるのかは明確にされていません。