心筋梗塞の治療法

心臓の一部分が壊死してしまう症状のことを意味し、これは冠動脈が詰まってしまうことで、心筋の必要とする酸素及び栄養素を補給できなくなることに起因します。冠動脈において粥腫(じゅくしゅ)が破壊されることで発生する血栓によって、血流を塞ぐものが心筋梗塞(しんきんこうそく)で、一方狭心症(きょうしんしょう)は、動脈硬化に起因して血管が細く狭くなり血流が悪化した症状を言います。また、心筋梗塞は心筋の細胞の一部が壊死してしまうことを言い、狭心症は一時的に血流が悪くなることを言います。心筋梗塞では、激しい胸痛と共に冷や汗や吐き気を伴い、不安感を生じることもあります。また、ショック状態になったり、意識が朦朧とする場合は、一刻も早く冠動脈集中治療室(CUU)を設置する病院にたどり着く必要性があります。現在CUUを設置する病院において治療を受ければ、助かる確率が九割以上あると言われています。なるべく早く治療を受けることで、心筋への損傷も少ないものとなります。

治療法

CCUに入ると、痛みを除去するため鎮痛薬や鎮静薬、或いはモルヒネなどを用い、それと共に酸素吸入をすることになります。ショック状態を引き起こしていれば、血管拡張薬や強心薬を用いて微弱になった脈拍に対処します。また、心室細動といった再発作を惹起する不整脈が確認されれば抗不整脈薬を用います。更に大動脈内バルーンパンピング法を使って、心機能を回復させるケースもあります。心筋梗塞では、冠動脈を再開通させることが主な治療になり、これによって心筋細胞の壊死を最小限に抑えることになります。冠動脈の再開通には、カテーテルを用いた治療が主流ですが、血栓溶解療法を用いるケースもあります。