十二指腸・膵臓・ファーター乳頭・腺房組織・細胞
十二本の指を並べて横にした長さに由来する十二指腸(じゅうにしちょう)ですが、外国語を翻訳するときに十二インチの腸の代用として指が使われたことが因んでいるとも言われています。どちらの説が正しいのか明確になっていませんが、2.54センチメートルは一インチです。
十二指腸には消化液が流入する管が途中において開口しています。この管は胆嚢(たんのう)、膵臓(すいぞう)から繋がっており、十二指腸の結合部ではやや膨らんでいます。ファーター乳頭とはこの部分を指していて、必要に応じて消化液を流し込みます。この開口に使われる筋肉がオッディの括約筋です。
膵臓は細長い形状になっており、十二指腸に抱えこまれおり、胃の裏側に位置します。この臓器はホルモンを血中に放ったり、管を介して膵液を分泌する働きがあります。前者は内分泌であり、後者は外分泌と呼ばれる機能です。内部には腺房組織があり、その組織は丸い形状の腺房細胞によって構成されています。その真ん中から隙間に膵液が分泌される訳ですが、膵液そのものは腺房細胞から出てきます。また細長い管が伸長し、膵液を集めながらファーター乳頭へと移動して十二指腸へ流れていきます。酸性内容物が胃から出てきますが、この時膵液はこれを中和させると言われています。これはアルカリ性成分を含有しているためですが、膵液に含まれる主な物質は消化酵素です。