アンジェリカ[あんじぇりか]

アンジェリカの概要

アンジェリカはセリ科に属し、日本ではヨーロッパトウキとも呼ばれます。アンジェリカは、中世の人々にとって大切にされていたハーブの一つで、胃腸の改善目的や気管支炎或いは風邪といった症状に利用されてきました。同じトウキでもヨーロッパトウキ以外にチャイニーズトウキというものもあり、こちらは婦人薬として用いられます。ヨーロッパトウキはハーブティーとして使われていた経緯があり、主に食欲を増進させたり、消化不良の改善目的で使用されています。胃液又は胆汁分泌を促進させる芳香性、或いは苦味性の強壮としての性質を持ちます。アンジェリカに含有される成分はカルシウム拮抗剤としての機能があると言われていて、これが駆風や鎮痙作用をもたらし、その性質を利用するため欧米ではシャルトルーズ酒やベネディクト酒などが数多く生産されました。また、冷え性や更年期障害にも使われ、これは発汗や利尿作用があるとされるからです。

アンジェリカ/ハーブで期待される効能・効果

駆風、鎮痛、利胆、健胃作用など。主に体力や気力の回復、消化不良の改善或いは食欲不振の改善目的に利用されます。使用を控えるケースでは、胃潰瘍或いは腸の潰瘍を患っている方となります。副作用では、光線皮膚炎を発症するケースが認められており、これはあんじぇりかに含有されるフラノクマリン類によるものと考えられています。ただ、フラノクマリン類は溶けにくい性質を持っていますので、ハーブティーなどの形式で利用すると、そのリスクを軽減できると言われています。あんじぇりかに含有される成分では、フィトステロールやショ糖、モノテルペン系炭化水素であるα-ピネンなど、フラノクマリン類であるアンゲリシンといったものがあります。