マルベリーの概要
マルベリーはクワ科に属し、日本ではマルベリーのことをクワと呼ばれることもあります。昔から果実酒やジャムといった加工品の原料として用いられ、マルベリーの名称は、その完熟した実が紫黒色から学名の黒という意味に由来しています。いわゆる蚕(かいこ)の養殖に用いられるもので、その収穫も年に数回行われ、生命力が強いと言われています。日本では降圧や去痰といった症状に利用されていて、また、糖尿病などの生活習慣病予防の目的で使われています。糖尿病に関しては食後における血糖値急上昇を、マルベリーが阻害するためと考えられており、これは、α-グルコシダーゼという二糖類分解酵素の作用をマルベリーの葉に含有されるデオキシノジリマイシン(DNJ)が妨害するためと言われています。また、小腸においてその吸収を阻害された残りの糖質は、大腸に移動し、そこで腸内細菌に分解されます。その際、有機酸である酢酸や乳酸を産生するため、整腸の働きもあると考えられています。
マルベリー/桑/ハーブで期待される効能・効果
血糖値調整作用など。生活習慣病である糖尿病や肥満といった症状に対して適用されます。使用を控えるケースは知られていません。副作用では、腹部膨満感といった症状を現すこともあります。マルベリーに含有される成分では、クロロフィルやγ-アミノ酪酸、シトステロールといったフィトステロール、デオキシノジリマイシンといったDNJ、そしてカルシウムや亜鉛、鉄といったミネラル類などがあります。