バレリアン[ばれりあん]

バレリアンの概要

バレリアンはオミナエシ科に属し、日本では西洋カノコソウとも呼ばれています。日本へ伝わったとされるのは、オランダから江戸時代以降のこととされています。古くから不眠症に利用されてきた経緯があり、今でも世界各地において神経からくる睡眠障害にバレリアンが適用されています。根は四十度以下で乾燥させ、その際強い刺激臭を放ちます。これはイソ吉草酸によるものです。また、γ-アミノ酪酸(GABA)の代謝に関わるとも考えられていて、これが筋肉緊張を緩和し、中枢神経を抑える働きがあるのではないかと言われています。γ-アミノ酪酸(GABA)は抑制の性質を有する神経伝達物資で、一般的な睡眠薬に比較しても、その優位性が指摘されています。その他、精神不安や緊張を解きほぐすため、就寝前以外でもバレリアンが利用されています。また、毒性を有するとされるバレポトリエイトは、腸管においても吸収されにくく、熱にも弱く分解されやすい性質を持っているため、危険性はないと言われています。尚、バレポトリエイトは、三種類のイリドイド系モノテルペンをまとめたものを指します。

バレリアン/ハーブで期待される効能・効果

ばれりあんでは、鎮静、鎮痙作用など。消化器系に関わる痙攣性及び神経性の疼痛及び、神経興奮、並びに神経からくる不眠症などの改善目的でばれりあんが利用されています。使用を控えるケースは、特に知られていません。副作用も特に知られていません。ばれりあんに含有される成分では、バレポトリエイト及びバレレン酸やβ-カリオフィレン、酢酸ボルニルといった精油成分があります。