ミルラ[みるら]

ミルラの概要

ミルラはカンラン科に属し、日本では没薬(もつやく)と呼ばれることもあります。古くはミイラの防腐剤として利用されてきた経緯があり、ミルラの語源もミイラに由来しています。主にエチオピアやソマリアなどに分布しています。ミルラの分泌物が利用されるわけですが、この分泌物は樹の皮層部分から抽出されます。この分泌物を乾燥させたゴム樹脂を利用するため、ハーブティーといった茶剤で使われることはありません。一般にはチンキ剤といった形式で用いられ、口腔粘膜の異常に対して、その改善目的で使用されます。主に抗菌や消炎、収斂作用(しゅうれんさよう)といったものが認められ、日本では歯磨き粉の薬用成分として利用されています。その他、含嗽剤(がんそうざい)といった形式で、混合製剤としてタンニンや精油成分を含む他のハーブと併用されるケースもあります。一例ではセージなどがそれに該当します。

ミルラ/ハーブで期待される効能・効果

みるらでは、抗菌、収斂、消炎作用など。一般に口内炎や歯肉炎といった軽度の口腔粘膜炎症の改善に用いられています。使用を控えるケースでは、妊娠中の方や月経過多といった症状が現れている方となります。副作用では、特に認められているものはありません。みるらに含有される成分では、粗ゴム質、粗粘液質、そしてβ-カリオフィレンといったセスキテルペン系炭化水素といった精油成分などがあります。