シソ・エゴマの概要
エゴマの変種と考えられているシソは、中国や東インドなど東洋の温帯地域に広く分布しています。利用されるのは、種子と葉部で、食用としても古くから利用されていました。本草和名などには、シソに関わる記述が残っており、凡そ十世紀頃にはすでに日本へ渡来していたと言われています。また、その薬効についても昔から知られており、利尿や発汗、そして胃薬などとして重宝されていたとされます。漢方の領域においても生薬としてシソが利用されており、葉部に利尿や鎮痛、解熱作用などがあるとされています。種子部は、去痰、鎮咳といった目的で使われています。有効成分では、リテオリン、アピゲニン、シソニンといったフラボンが含有されており、種子にはこれに加えて、油脂成分であるステアリン酸やリノレン酸、パルミチン酸といったものが含まれています。尚、エゴマはシソの原種となりますが、このエゴマにはα-リノレン酸が高い濃度で含有されています。ルテオリンやα-リノレン酸には抗酸化や抗アレルギー、抗炎症などがあるとされていて、中でもルテオリンの抗アレルギーや抗炎症は、α-リノレン酸のそれよりも高いとされています。その他、抗酸化性により悪玉コレステロール(LDL)の酸化を防止するため、動脈硬化などの予防に役立つとされています。
シソ・エゴマ/ハーブで期待される効能・効果
抗アレルギー、抗酸化、抗炎症、動脈硬化の予防、発汗、利尿、鎮痛、解熱、去痰作用など。尚、通常の食品に由来する成分であるため、特に問題とされる副作用などは知られておりません。ただし、シソに含有されるぺリルアルコールやぺリルアルデヒドといった油成分を外用として使用すると、稀に皮膚炎を発症させることがあります。