リコリス[りこりす]

リコリスの概要

リコリスは紀元前から利用されてきた薬草の一つで、漢方の領域でも多用されています。日本では、甘草(かんぞう)の名称で広くしられている植物で、マメ科に分類されています。原産地を地中海地方とする多年草となります。リコリスの根部分には、強い甘味があり、甘味料の原料としても利用されています。この甘味は、グリチルリチンと呼ばれている物質で、ハーブの中でもリコリスは甘い系統に入ります。グリチルリチン自体は砂糖の数十倍の甘さを有しており、多くの場合、リコリスは他のハーブと組み合わせて飲用されています。また、グリチルリチンには、様々なホルモン分泌を促す作用があるとされているため、アレルギー症状などにも有効とされています。これは副腎皮質ホルモンの分泌が促されて現れる作用ですが、他にも咳や痰、喉痛、気管支炎といった症状に有効とされます。また、胃粘膜を保護する働きなどもあるとされており、これは胃酸分泌を抑制する機能がりこりすにあると考えられているためです。利用部位は根となります。りこりすの有効成分では、サポニン、苦味質、クマリン、エストロゲン、フラボノイド、精油、アスパラギン、そして、グリチルリチンやグリチルリチン酸といった配糖体などが知られています。

りこりす/ハーブティーで期待される効能・効果

緩下、抗炎症、抗アレルギー、利尿、抗ウイルス、解熱、去痰作用など。また、虫歯の予防や関節炎に起因する痛みを軽減する働きがあるとされています。その他、肝臓の解毒機能を助ける機能もあるとされます。尚、過剰な利用及び長期に渡る利用を控えます。また、高血圧を患っている方や妊娠中の方、授乳中の方は、その利用を控えます。