コーラノキ[こーらのき]

アオギリ科に分類されていて、成長すると凡そ十メートル以上の高さにまで育ちます。利用部位は、種皮を取り除いた乾燥種子で、赤色染料としても利用されています。薬用としては、中枢神経刺激薬として用いられています。含有される成分に、テオブロミン及びカフェインなどがあり、これが中枢神経刺激薬となります。ただし、日頃からカフェインが含有されたコーヒーなどを飲用する方には、頭痛などを緩和させる働きはないと言われています。含有される成分では、カフェインをはじめ、赤色色素、タンニン、デンプン、糖類、テオブロミン、配糖体、タンパク質、脂肪といったものがあります。強壮作用及び刺激作用を有する成分を含有しており、緩やかな刺激剤として利用されます。尚、カフェインには、心拍数を上げたり血圧を上昇させたりする働きがあるため、カフェインを控える環境化において無理に摂取すると、流産や早産、低出産体重を惹起する要因になることもあると指摘されています。また、先天性異常を引き起こすこともあるとされます。

有害で危険性の高い相互作用

朝鮮人参(ちょうせんにんじん)、カバ、カモミール、パッションフラワー、バレリアンには、コーラノキとの間に有害な相互作用が認められています。コーラノキにはカフェインが含有されています。カバ、カモミール、パッションフラワー、バレリアンなどはいずれも鎮静作用を有することから、コーラノキに含有されるカフェインと拮抗関係にあります。また、朝鮮人参においては、コーラノキと同様の血圧上昇作用が認められています。このため、併用による危険性が高いと言われています。