バレリアン[ばれりあん]

有効成分はハッキリと分かっておりませんが、不眠症などに利用されています。鎮静作用を有することで広く知られており、その利用には注意が必要となってきます。バレリアンと同じ鎮静作用を有する物質との併用は控えます。バレリアンは、セイヨウカノコソウとも呼ばれており、オミナエシ科に分類されています。成長すると凡そ百センチ以上に達する高さに育ち、利用するのはその根部となります。一般に不眠症などの他、頭痛や神経過敏症などにも有用とされています。含有される成分にバレポトリアツムと呼ばれるものがあり、これが中枢神経系に働きかけて鎮静の働きを生じさせると言われています。研究では、血圧低下を示したものも見られ、動悸を鎮め、強心作用も有すると考えられています。また、過敏及び痙攣に起因する腸炎や胃痙攣、神経に起因する消化不良などにも有効とされています。これらはいずれも、含有されるバレポトリアツムと呼ばれる成分による働きと考えられています。尚、バレリアンに含有される成分に、GABAといわれるγ-アミノ酪酸の放出を向上させる働きがあると言われています。このGABAは大脳皮質より放出されるものですが、これが睡眠を促すとの指摘がなされています。GABAは神経伝達物質のことを言います。

バレリアン/有害で危険性の高い相互作用

ガラナ、マテ、マオウ、コーラノキには、バレリアンとの間に有害な相互作用が認められています。ガラナ、マテ、コーラノキにはいずれもカフェインが含有されています。ばれりあんには鎮静作用があるとされるため、このカフェインと拮抗関係にあります。また、マオウには高い強壮作用及び刺激作用があるため、これがばれりあんの鎮静作用と拮抗関係にあります。