虎杖/イタドリ[いたどり]

イタドリの概要

イタドリは北米へ渡来して帰化植物になっており、非常に強い繁殖力を持っています。イタドリは河原や草むらなどに多く群生し、かつては飼料用として生産されていた経緯があります。今日では、観賞用になっていますが、日本の富士山などにも見られます。日本では、江戸時代から薬用に利用されており、掘り出したイタドリの根茎を秋を迎える頃に天日干ししてました。その際、カンゾウと併用して、鎮咳に使われていたとされます。また、便秘の改善や滋養強壮目的でも利用されていたとされ、大正時代以降も万病に効果のある薬草として定評を受けていました。中国では、美肌目的で利用されており、これは根茎に血液の循環を改善する働きや細胞の再生を促進する働きがあると考えられているためです。イタドリに含有される成分では、シュウ酸やポリゴニン及びエモジンといったオキシアントラキノン誘導体などがあります。イタドリは雌雄異株で、成長すると100センチ以上に達します。茎は直立し、中空となっています。小さい花を初夏から秋にかけて沢山咲かせ、その色は、淡赤色或いは白色をしています。また、紅紫色の斑点が若芽に見られます。秋を迎える頃に翼を有する淡紅色の果実を雌株に実らせます。

イタドリ/薬草で期待される効能・効果

利尿・緩下・健胃・通経作用など。主に、便秘の改善や消化不良の解消、リウマチや関節炎、浮腫み、生理不順といった症状に対して利用されています。採取は、冬に行い、内用では乾燥させた根茎を煎じて飲用します。一方、外用では、葉部及び根部を塗布します。