キクの概要
キクは中国が原産地とされていて、日本でも古くから親しまれてきた花の一つとなります。日本においても不老長寿のシンボルとして知られていますが、中国などでも漢の時代より、延命効果があるとされていたそうです。また、キクは腰痛や胃腸の不調、体調を整えるとも言われており、漢方の領域では咳止めや婦人病に対して、菊の蕾が用いられています。現在、菊の品種は非常に多くなっており、色や形だけでなく、時期などにも種類の別があります。例えば、十一月に開花する菊は秋菊と呼ばれます。十二月は寒菊、六月は夏菊、八月頃に開花する菊は早生菊と称されます。キク科キク属に分類されるキクは別名でノギクとも呼ばれています。きくは日本各地の草地などに見られ、寒さに強い多年草となります。粗い鋸歯を有する葉は互生しており、その上側に散房状となって花がつきます。一番外側にある小さな花は、一重から二重の舌状花となっています。含有される成分では、アデニン、ベタイン、クレサンテミン、コリン、アピゲニン、そして精油成分であるカンファー、クルサンテノン、ボルネオールといったものがあります。
キク/薬草で期待される効能・効果
鎮痛・鎮静・消炎・血圧低下・抗菌・解熱作用など。一般に、咳や眩暈、冷え性、不眠症、発熱、頭痛、高血圧、目の充血といった症状に対して、その改善目的で利用されています。花の採取は秋に行い、これを乾燥させたものが煎じて飲用されています。