女郎花/オミナエシ[おみなえし]

オミナエシの概要

オミナエシは敗醤(はいしょう)と書かれますが、女郎花とも書かれます。楕円形ををした果実は平たくなっており、五つに裂けた花冠を有し、下側は筒状で短いものとなります。オミナエシの直立した茎は成長すると凡そ一メートル程度に達し、対生した葉を持っています。その葉は、羽状に分裂し、細くなった裂片を有します。分岐は、茎の上側で行われ、夏から秋にかけて小さな黄色の花を幾つかつけます。オミナエシ科に分類されるオミナエシは、多年生草本であり、日差しの当たる日本各地の山野において見られる植物で、秋の七草の一つに数えられています。痩せた土壌や、日の当たらない場所では十分に生育せず、そのため根も小さいものとなります。オミナエシの栽培において新苗は、古株の周囲に発生するため、これを切り取り、肥培します。その際、水はけの良い肥沃地において行います。利用部位は、女郎花の根を乾燥させたものとなり、地上部を十月ごろに取り除いて、根部を掘り出します。その後、水を用いて洗浄し、これを天日干しで乾燥させてから利用されます。尚、漢方の領域では、敗醤根(はいしょうこん)と言われる生薬名を持ち、これは根を乾燥させたものを指しています。

オミナエシ/薬草で期待される効能・効果

消炎・浄血・排膿作用など。また、浮腫や腫瘍などにも利用されており、特に婦人病のケースが多いと言われています。利用する際は、水を用いて根部を煎じ、これを飲用します。