セレン/Se[せれん]

期待される効能・効果

欠乏症:高コレステロール血症、疲労感、肝臓・心臓病、免疫力低下のため感染症や癌。過酸化脂質を分解するときに作用するグルタチオン・ペルオキシダーゼの成分がセレンです。つまり、坑酸化作用の働きによって、活性酸素からの攻撃から防御すると言われています。不飽和脂肪酸は、酸化すると過酸化脂質になりますが、この過酸化脂質は連鎖反応で他の不飽和脂肪酸も過酸化脂質に変えます。これが細胞の老化現象になりますが、セレンは、坑酸化作用により、これを防御すると考えられています。成人の体には凡そ十ミリグラム程度含有されている成分で、過酸化物質を分解する酵素の成分として作用します。このため同じ抗酸化性を有するビタミンEなどと共に、癌の発生を阻害したり、老化を予防すると言われています。つまり細胞のさびをつきにくくするミネラルとして位置づけられています。過剰症では、下痢、痺れ、嘔吐(おうと)、頭痛といった症状を現すこともありますが、これは比較的毒性が高いとされるセレンの錠剤を過剰摂取した際に見られる中毒症状です。ただ、一般的な食生活では過剰症を引き起こすケースは見られず、また欠乏症を招くこともないと言われています。体内でのセレンは、主に腎臓や肝臓などに分布しています。尚、中国ではかつてセレンの濃度が低い土地において、心筋障害の発生が報告されています。これは、セレン濃度が低い土壌において栽培された作物が原因と考えられており、その土地の食物を食べていた人に現れた症状です。 セレンの基準摂取量
男性
年齢 推奨量(μg/日) 上限量:(μg/日)
18~29 30 450
30~49 35 450
50~69 30 450
70以上 30 400
女性
18~29 25 350
30~49 25 350
50~69 25 350
70以上 25 350