適度な有酸素運動
もっとも推奨されているのが、歩行であり、一日一万歩です。バランスの良い食事の摂取と同時に運動をすることが老化防止につながります。適度な運動は骨密度を上昇させるだけでなく、その人の適正な体重をも維持することが可能になります。更に、医学的見地からも悪玉コレステロールを減少させる一方で善玉コレステロールを増加させることにつながります。また、血圧低下も運動によってもたらされます。この適切とされる運動ですが、例えば歩行やプール、エアロビクスなどが該当します。これらはいずれも適度な有酸素運動を行えるものであり、体に酸素を吸収しながら、蓄積された脂肪を燃焼させてくれます。加えて骨の代謝を亢進させ、心肺機能をも高めてくれます。一方、過度な運動は有酸素運動ができないばかりでなく、体に極端な負荷を与えてしまい、かえって体に害悪をもたらします。
糖尿病などでよく薦められる運動療法では、一日一万歩を目標にしたウォーキングですが、これは摂取したカロリーをその日の内に全部使うことを目的にしたもので、肥満を防ぐことになります。というのは、通常2000キロカロリー程度が、普通の人が一日で摂取するエネルギーになっており、仕事などで消費されるのはこの内300から400キロカロリー程度です。そして1000キロカロリー強が基礎代謝で消費されるエネルギーであり、余剰分は脂肪として蓄積されてしまいます。この数百余るカロリーを消費するのに、だいたい一日一万歩のウォーキングとなるわけです。これは科学的に根拠があると言われているもので、過剰摂取さえしなければ、肥満にならないですむわけです。
尚、ウォーキング以外にも有酸素運動を行えるエアロビクスや水泳などもありますが、どれを選択するかは自由です。しかし問題となるのは、続けていけるかどうかということで、いくら歩行に医学的な裏づけがあっても継続できなければ意味を失います。そのため、運動療法は自分がもっとも楽しめるものであることが大切です。