歯と口~口腔の構造~

二十本からなる乳歯は生後数ヶ月から生え出します。およそ二歳以降に全てが生え揃います。永久歯は全てを合わせると三十二本で、大体六歳以降に乳歯から生え変わりだします。第三大臼歯はいわゆる親知らずのことですが、早ければ二十歳前後、遅ければ完全に生えるのに三十歳を超えることもあります。切歯は食物を噛み切るために使われるもので、平らで最も前に位置します。犬歯は食物を噛み裂くために利用され、先端が尖っています。食べた物を磨り潰す目的で使われるのが大臼歯及び小臼歯で、犬歯の奥側に並びます。 歯は上からエナメル質、象牙質、歯髄、歯肉、歯槽骨と並んでおり、血管や神経は更にその下へと続きます。また歯冠はエナメル質から歯髄辺りまでの範囲を指しており、歯根部はそれより下側から神経や血管が下部に向かって出ている範囲を指しています。 口腔は口の内部を意味していて、そこには歯の他に舌があります。食べたものを口の中で移動させたり、その味を感じ取る役目を担います。口蓋は口腔及び鼻腔を上下に分類している位置で、口の中の天側にあります。硬口蓋は骨が感じ取れる前側で、軟口蓋は骨のない奥側を言います。口蓋垂はいわゆる喉チンコのことで、軟口蓋の真ん中に垂れ下がっています。この部分は一般に声の発音に関わっているとされますが、まったく存在の意味が見当たらないとも言われています。このため完全に切り取っても生活に問題を生じることはないと考えられています。