肥満糖尿病治療計画(ひまんとうにょうびょうちりょうけいかく)は、短期と長期の二種類に分けて、それぞれ実行すると、挫折しにくいものです。短期のプランでは、すぐにでも血糖値の適正化を目標とするため、食事の制限による食事療法が中心になります。二、三ヶ月かけて約5kg前後の減量を目標とします。
一日の摂取カロリーは、
標準体重×20~25=一日の摂取カロリー(kcal)とし、できれば、適度な運動も取り入れて消費カロリーを増やしてみましょう。この程度の食事制限なら、それほど困難ではありませんが、うまく行かない時は、超低カロリーで、一日の摂取カロリーを400kcalにする場合も考えられます。次に、長期のプランです。短期のプランによるダイエットが成功したら、今度は、運動療法を中心にした治療へ移行します。あまり高い減量の結果を求めず、毎月2kg前後の減量を目標とします。
一日の摂取カロリーは、
標準体重×30=一日の摂取カロリー(kcal)とし、短期のプランよりも、少し摂取カロリーを増やします。
基礎代謝を高めて太りにくい体質を作るためにも、一日に300kcalを消費する運動療法を行います。
以上の減量プランの最後の目標は、BMIを22kg/㎡前後にすることです。糖尿病の症状の肥満減量は、薬物療法を頼らなくても、血糖値の正常化を図れるところが特徴です。体重の約5%減量すると、インスリンの感受性も高まると言われています。