嗅覚センサーのタイプと精度

人間に限らず霊長類をはじめ、鳥類や爬虫類、魚類、昆虫、ひいては単細胞生物など、眼に見えないぐらいの菌などにも嗅覚が認められます。つまり、地球上の生命体はそのすべてが匂いを嗅ぎ分けるセンサーを有しています。ところが、全ての生命体が良い匂いとする香りは存在していません。また、個体差にもよります。人間で言えば、Aさんが良い匂いと感じ取ってもBさんには悪臭にしか感じない場合もあります。これは匂いをキャッチする受容体のタイプや量が各個人によって異なっているためです。更に言えば、過去に得られた匂いは人それぞれ違い、その感性も違ってきます。ところが、この匂いへの解釈は、環境の影響を受けやすく、その程度は遺伝子より強いと考えられています。 現代人の匂いを嗅ぎ分ける精度は、古代人類のそれより劣っていると言われています。これは文明の発達が原因しているとも言われています。教育やルールなど様々な条件によって好まれない芳香が取り除かれてきたからです。つまり、かつての人類は数多くの匂いを嗅ぎ分けていましたが、文明によって嗅覚が麻痺してしまってるのではないかという指摘がなされています。このことはもしかしたら、これから先の脳の進化に期待が持てなくなっていることを意味しているのかも知れません。なぜなら、匂いが人間に思考することを覚えさせ、それが脳の進化につながってきたとする説があるためです。