イプロジオン/チェリー

袋に入れてサクランボやチェリーを保存すると、その中で水分の結露が生じ、延いては水滴を発生させます。カビが発生する原因の多くは、表面に湿気があったり濡れていることであって、これを避けるとカビが発生する可能性は減少します。つまり、少数の果実を放置状態にするとカビないとも言えます。 輸入された果物の多くは残留農薬が懸念されており、特に果皮を取り除かずに食べるチェリーは心配される人が多いでしょう。ところが、国の行った検査では、国産だけでなく輸入物も含めてほぼ農薬が検出されなかったとするデータがあります。微量には検出されてるようですが、その量は、食品衛生法の基準のそれよりかなり低いと言われています。 イプロジオンは灰星病防除に用いられている農薬であり、これはアメリカンチェリーが対象となります。通常、皮を含めて摂取する果物は、水で洗浄するのが当たり前ですが、この農薬は水洗いするだけでその大半が洗い流されてしまいます。つまり、残留する農薬はほとんどなくなるため、皮ごとアメリカンチェリーを食べるのに特に問題はないと考えられます。十分水洗いすることによって、より安心して摂取できるというわけです。 尚、イプロジオンは水洗いによって77パーセントが洗い流されると言われています。他にもクロロタロニル(TPN)で63パーセント、PAPで37パーセント、ジクロルボス(DDVP)で67パーセント、ESPで50パーセント、メチダチオン(DMTP)で46パーセントがなくなるというデータがあります。