肌の新陳代謝
三層構造からなる皮膚は一番奥から皮下組織、真皮、表皮の順で重なっています。手で皮膚に直接触れると分かりますが、それが表皮と言われているものです。実はこの一番外側にある表皮は基底層、有棘層、顆粒層、そして角質層から構成されており、最後の角質層はご存知の通り、一番外側に位置します。表皮そのものは非常に薄い組織ですが、次々に細胞が生成されるため、古くなった細胞はどんどん表面に上がっていきます。表面に出てきた細胞は角質細胞を形成し、これがいわゆる垢と呼ばれるものに変わります。新陳代謝とはこの過程を繰り返すものですが、この働きがうまく行われなくなると、シミが残るようになったりします。
老化と共に人間の体の働きもだんだん落ちていきますが、特に顕著に見られるのが、肌の老化です。シミが残るようになったり、シワが現れたり、たるんできたりといったものです。シワの原因ですが、これは真皮が損傷することで引き起こされます。真皮はコラーゲンとエラスチンなどで構成されており、これらの物質が細胞と細胞をつなげ、弾力性を与えて、張りのある皮膚を形成しています。皮膚の老化で顕著に影響を及ぼすのが、この真皮と表皮になります。これらの組織は、乾燥や太陽の光、活性酸素などによって常にダメージを受けています。シワを発生させてしまう要因に乾燥がありますが、これは角層の水分と脂質が加齢に伴って減少してしまうことに起因します。また、活性酸素もシワを発生させる原因になります。これは真皮にまで紫外線が到達してしまうからであって、これによって活性酸素が増加します。こうなると肌の張りと弾力性を維持しているコラーゲンが損傷を受け、最初は小じわであっても、いつしか、深い溝からなるシワを多数作ってしまうことになります。