匂いの役割

人間は匂いを嗅ぎ分ける時に一万以上のタイプを区別できると言われています。この数は犬の場合、人間のそれの一億倍程度に膨れ上がるため、いかに人間が犬に劣っていることかがよく分かると思います。とはいっても、やや苦手な匂いと得意とする臭いが犬にあるのも事実です。 臭いを感じ取る機能は、食物を摂取する際にも大切な働きを持っています。というのは、食物が口に入って味を感じ取る際、それに影響するのが嗅覚だからです。また、臭いは感情、記憶などにも影響を与えており、臭いによっては過去の感情や記憶が蘇ることもあります。 このことは心身ともに影響することを意味しており、芳香成分によって精神状態や気分の変化を生じるのも納得できます。つまり、匂いの感覚を大切にすることは、健康を保つのにも有用と考えられています。尚、空気の吸収は口や皮膚などよりも鼻の方が優れています。これは匂いの感度だけでなく、鼻毛と粘液によって、大気に見られるゴミやチリなどを無駄に体内へ入り込ませないようにできるからです。また、喉や口腔の湿りを守る働きもあります。