早朝高血圧~一過性の血圧上昇~

早朝高血圧はそれだけで異常とは言えません。重力の影響を受けにくい就寝時は、横になって筋肉も緩んでしまうからです。つまり、血圧も下がってしまうわけですが、起床時は逆に高くなります。これは活動するために必要な措置であって、ある程度の範囲であれば正常ということになります。また何かに集中するなどの行動をとると、交感神経は緊張し、一過性の血圧上昇が起こります。ところが朝、昼、夜といつまで経っても血圧が高くなっているケースでは高血圧症となります。肩こりや眩暈なども見られますが、これは筋肉の緊張によるものです。 近年、医療機器の発達で個人でも簡単に血圧測定が行えます。このため、一日で何度も測定する人も多くなりましたが、こういった行動は逆に交感神経が緊張し、血圧の上昇を招く結果となります。一過性の血圧上昇はよくあることで、不安などを感じた際にも認められます。また年配の方であっても健康であるのに降圧薬を服用していると、身体は更に血圧上昇を引き起こしてしまうようです。これは薬に対して体が抵抗を示すためで、交感神経の緊張が更に強まると考えられているからです。一般に、最大血圧が時々150mmHgに触れるぐらいなら、それほど心配することはないとも言われています。