有害成分であるタール、ニコチン、一酸化炭素

煙草の依存症はニコチンに関与していますが、この成分はアドレナリンと呼ばれるホルモンの分泌も促進させてしまいます。喫煙すると、脈拍が高くなったり、一過性の血圧上昇を招きます。これはアドレナリンの血管収縮作用によるものです。更に活性酸素の一種である過酸化水素もタバコの煙の中に含有されています。この物質は血管を損傷させてしまう作用があり、加えて一酸化炭素も煙の中に含まれているため、重複して損傷を受けてしまいます。一酸化炭素は血中に入ると、ヘモグロビンと結合してしまいます。これが血管損傷を引き起こします。血管が傷つけられてしまうと、今度は動脈硬化を進行させることになります。また、タールには発癌性物質が多量に含まれており、様々な癌を引き起こします。喉や食道、膀胱、大腸、そして舌癌などが代表的です。 タバコの煙には化学物質が数千種類含有されていて、この中の数百が人間の体へ悪影響を及ぼします。また、数十種類に発癌性があると言われています。数多くある有害成分ですが、よく問題視されるのはこの内、タールやニコチン、一酸化炭素となります。多くの人が健康に悪いと思いながら吸っていますが、日本は先進国の中で非常に喫煙率が高くなっています。また、喫煙は本人だけの問題ではなく、周りの人に対しても悪影響を与えます。近年、こういった被害が数多く指摘されています。いずれにしても体に悪影響のみを与えて、一利なしであるため、禁煙することは老化防止につながります。