サラシア/コタラヒム[さらしあ/こたらひむ]

サラシアの概要

コタラヒムは、スリランカ産のサラシアのことを指していて、もともとはニシキギ科に分類されるつる性の植物となります。分布域は、スリランカやインドとなっていますが、サラシアとコタラヒムの機能は異なるものと考えられています。スリランカ産のコタラヒムは、アーユルベーダの領域においても糖尿病などの症状に対して、その改善目的で利用されてきた経緯があります。現地ではコタラヒムブツと言われていて、これは神からの恵みものとして重宝されています。これらの植物には、コタラノールやサラシノールと呼ばれる物質が含有されており、いずれもα-グルコシターゼの働きを妨害すると言われます。α-グルコシターゼは、糖質分解を担っているため、この働きが阻害されることで、糖の吸収がされなくなり、延いては食後の血糖値の上昇を緩やかなものにすると考えられています。更に、コタラヒムにはマンギフェリンと呼ばれる成分が含有されているため、アルドーズ還元酵素の活性化を妨害し、ソルビトールの生成を阻害する働きがあると言われています。アルドーズ還元酵素は、ブドウ糖の代謝を担う物質であり、ソルビトールは、糖尿病の合併症である網膜症や神経障害、腎症といった症状を引き起こす原因物質のことを言います。これらのことから、マンギフェリンが糖尿病からくる合併症を予防するのではないかと考えられています。

サラシア/コタラヒム/ハーブで期待される効能・効果

糖尿病の改善作用、糖尿病からくる合併症である網膜症、神経障害、腎症の予防など。通常の食品に近い成分であることから、特に問題とされる副作用などは知られていません。ただし、相互作用に関しては、糖尿病で使用する血糖降下薬などとコタラヒムを併用すると、極端な血糖低下を引き起こす可能性があるため、注意が必要とされています。