チコリの概要
チコリは昔からヨーロッパでハーブとして利用されてきた経緯があり、日本名では菊苦菜(きくにがな)と言います。チコリの塊根(かいこん)には、フルクトースと呼ばれる複数の果糖が結合した、イヌリンが含まれています。多糖類の一つですが、このイヌリンは人間の消化酵素では、分解不可能な糖質となっています。このため、食後における血糖値の急上昇を穏やかなものにし、延いては糖尿病の予防に有効と考えられています。研究例では他にもコレステロールの低下作用が示されていて、高脂血症の改善にチコリが役立つと示唆されています。また、腸管に達したイヌリンはここで分解され、フルクトオリゴ糖にその姿を変化させます。このフルクトオリゴ糖は、腸内において善玉菌の栄養分となるため、整腸があるとされ、延いては便秘の改善にチコリが役立つとされています。
ちこり/ハーブで期待される効能・効果
生活習慣病である糖尿病や高脂血症の改善、整腸、便秘改善作用など。ちこりの有効成分でもあるイヌリンを有する食品の調理の際には、水をあまり使わないようにします。これは、イヌリンが水溶性であるため、水に溶け出してしまうからです。また、イヌリンを含む食品では、アーティーチョークや牛蒡(ごぼう)、タンポポ、菊イモといったものがあります。尚、可溶性の食物繊維であるイヌリンは、過剰摂取に起因して、胃痙攣及び腹部膨満感を引き起こすこともあります。また、妊娠中及び授乳中の方はちこりの使用を控えた方が良いと言われています。