母子草/ハハコグサ[ははこぐさ]

ハハコグサの概要

ハハコグサは春の七草の一つとして数えられており、日本へ伝わったとされるのは有史以前とされているため、かなり古くから利用されていたものと思われます。また、七草粥に用いられる七種類の草は、かつて平安時代に決められたと言われています。ハハコグサの別名では「ゴギョウ」、「モチヨモギ」、「オギョウ」、「ホウコグサ」などとも呼ばれており、西洋ハーブではカドウィードやホワイトバルサムといった近縁種などがあります。ハハコグサは日本各地の草地などに生息していて、成長すると凡そ二十五センチ程度に達する高さになります。根元で分岐した茎を持ち、綿毛が密に見られる葉を有しています。その綿毛は葉の裏と表、両方に見られます。小さな花を三月から六月に茎先へつけ、その色は淡黄色をしています。球状に、その小花が集合して開花させ、全体を見た感じは白っぽくなっています。ハハコグサに含有される成分では、フラボノイドやルテオリンモノグリコシド、フィトステロールなどがあります。

ハハコグサ/薬草で期待される効能・効果

利尿・去痰・鎮咳作用など。一般に、咳やそれに伴う痰、浮腫みや扁桃炎といった症状の改善目的で使われています。採取は全草を、花が咲く三月から七月にかけて行い、これを乾燥させた後、水を用いて煎じ、飲用されています。また、痰や咳といった症状に対しては、煎液を用いてうがいをします。