カタクリの概要
カタクリの花は少々垂れ下がっており、あまり日差しが当たらない平坦な箇所に群生しているのが見かけられます。薬用以外にも食用として使われており、例えば天ぷらやピーナッツ和え、酢の物などとなります。更に、片栗粉で広く知られている食材でもあり、根部から採取されるデンプンは、非常に質の良いものとして定評を得ています。カタクリの花は八年を経過した後開花するのが特徴で、ギフチョウの密源とも呼ばれています。江戸時代の茅窓漫録(ちそうまんろく)や万葉集などにも、カタクリという植物のことが記載されているそうです。別名では、「カタコ」、「ヨボシバナ」、「カタカゴ」、「カタコユリ」、「エビスバナ」などとも呼ばれています。ユリ科カタクリ属に分類される片栗は、日本各地に生息していて、特に本州や北海道などにおいて生息しています。また、四国などでも少ないとされながらもその存在は確認されています。カタクリの花は凡そ五センチ程度の大輪で、茎が凡そ十センチ程度伸長したその先につけます。W形の模様が赤色になっていて、全体としては薄赤紫色をしています。根茎は土中深くに這って横に伸長し、その形状は鱗片状となっています。これが片栗粉になります。古くは、堅香子(かたたご)と呼ばれていましたが、現在の片栗という名称は、一片の栗の子葉に見た目が似ていることが由来しています。尚、主な片栗の成分はデンプンとなります。
カタクリ/薬草で期待される効能・効果
緩和・強壮作用など。主に、切り傷や擦り傷、湿疹、そして胃腸障害や疲労の際にその改善目的で利用されています。すり潰した根は外用として塗布されますが、内用としては濾したものを乾燥させて、それを湯で溶かしたものが利用されています。