カワヤナギの概要
カワヤナギは日本各地の川辺に多く見られ、葉は黄緑色で細長くなっています。これを沢山つけた川柳(かわやなぎ)は、やや斜めに幹を立ち上げ、その色は灰褐色になっています。柳と言えば、通常、ネコヤナギやエノコロヤナギ、カワヤナギを総称する言葉ですが、本種の名称は、川辺に多く見られるヤナギであることに由来しているものと思われます。いずれも見た目は似たようなものになっていますが、ネコヤナギには産毛が葉の両面に存在していません。一方、カワヤナギの方は、葉に産毛を両面において有しています。花穂は、ブラシのように枝先に見られ、三月を過ぎた頃に発生し出します。その色は銀色になっていて、見た目はふかふかした毛になっています。触れた感触もよく、開花した後は黄色く変色します。これは、花粉が穂先に現れるからです。カワヤナギは、ヤナギ科ヤナギ属に分類されていて、同じ仲間では西洋のウィロウと呼ばれる植物が存在しています。成長するとその高さも四メートルに達し、鋸状の縁を持ち、細長い互生した葉を有します。カワヤナギの花は三月から五月にかけて開花され、その色は褐色になっています。川柳に含有される成分では、タンニンやサリシンといったものがあります。
カワヤナギ/薬草で期待される効能・効果
利尿・鎮痛・解熱・止血・発汗作用など。主に切り傷や擦り傷、胃腸障害や発熱といった症状に対してその改善目的で利用されています。利用する際は、乾燥させた茎を水を用いて煎じ、それが飲用されています。尚、擦り傷や切り傷などに対しては外用として用いられており、濃度の高い煎剤が塗布されています。