金水引/キンミズヒキ[きんみずひき]

キンミズヒキの概要

黄色の小さな花が、夏と秋の間に枝分かれした小枝の先っぽに列を成して開花します。キンミズヒキは萼に覆われた果実を持ち、その先端部には毛が鍵状に見られて、他のものに付着しやすい性質を持っています。キンミズヒキの見た目は、密に粗毛が生えており、成長すると凡そ90センチ程度の高さにまで育ちます。葉状の托葉が葉柄の基部にみられ、奇数羽状複葉となっています。不揃いな小葉を持ち、その縁には鋸歯が鋭く出ています。バラ科に分類されるキンミズヒキは、北海道から九州などの日本各地の原野などに見られ、多年生草本となります。発芽する能力は非常に優れており、育てやすい薬草と言われています。ただ、種子が服などに付着するため、敬遠されやすい傾向にあります。キンミズヒキの開花は夏を迎えるころに始まり、その際、地上部を採取して、水を用いて洗浄後、天日干しで乾燥させたものが薬草として利用されています。尚、キンミズヒキは漢方の領域でも利用されていて、竜牙草(りゅうげそう)と呼ばれる生薬名を有しています。開花時に採取した全草を乾燥させたものを指しています。

キンミズヒキ/薬草で期待される効能・効果

下痢止め、口内炎といった症状に対して、その改善目的で利用されており、他にも収斂作用があるとされています。利用する際は、茎葉を乾燥させたものを水を使って煎じ、一日三回に分けて飲用されています。尚、うがいとしての利用は、口内炎などが適しています。