野蒜/ノビル[のびる]

ノビルの概要

茎が一本、夏を迎える頃に立ち、その後、花を咲かせるもの、花に加えて珠芽が現れるもの、小珠芽(むかご)のみのものなどに分かれます。ノビルの花は白紫色をしていて、散形に頂部において咲かせます。球根部は鱗茎と呼ばれているもので、円形状をしています。その色は白色をしていて地下に存在しています。ノビルの葉は、白っぽい粉を吹いたような見た目になっていて、中空の筒状をしていて柔軟性のあるものとなっています。真ん中以上は、内部がへこんで浅い溝状を形成しています。また、三日月形の断面を有します。ノビルはユリ科に分類されていて、全体から特有のニラ臭が放たれています。日本各地の堤防や路傍などにおいて見られる植物で多年生草本となります。また、日本特産の品種となります。ノビルと見た目が良く似ているものではニラやアサツキなどがあります。ノビルの栽培は肥培にて行われ、夏を迎える頃に分球された小さい鱗茎が見られます。また花茎上にある珠芽も分離の対象となります。

ノビル/薬草で期待される効能・効果

鎮咳作用、強壮作用など。また、内用では咽頭炎や扁桃腺が適用され、外用では打撲、腫れ物、肩の痛み、虫刺されといったものが適用されます。利用の際、外用では摩り下ろした鱗茎が塗布され、内用では乾燥させた鱗茎を黒焼きにして、それに甘味をつけて服用されています。