釣り鐘人参/ツリガネニンジン[つりがねにんじん]

ツリガネニンジンの概要

茎の上側に秋を迎える頃、ツリガネニンジンは花をつけます。輪生した枝が見られ、鐘状の花が下側に垂れ下がります。色は紫色になります。肥厚した白っぽい根を持ち、成長すると凡そ九十センチ程度に茎は伸長します。その茎には毛が見られ、円心形をした根生葉を有します。ただ、開花時期においては枯れてしまいます。ツリガネニンジンの茎葉は互生し、上側は対生します。ほとんど三から四輪生となります。その形状も卵形や長楕円形と様々になります。ツリガネニンジンは北海道から九州に至る日本各地の山野などに多く見られる多年草です。栽培では春頃に種をまきますが、その際、日差しが良く当たる場所で、且つ水はけが良くなっている土壌を選びます。ツリガネニンジンの根が収穫可能となるまでには、数年の歳月が必要です。採取は、地上部が枯れる秋ごろが適しているとされ、根を掘り出します。その際、茎は除去して水で洗浄します。また、表面の細根も取り除いて天日干しで乾燥させたものが薬草として利用されます。尚、キキョウ科に分類されるツリガネニンジンは漢方の領域でも利用されていて、沙参(しゃじん)と呼ばれる生薬名を有します。これは釣り鐘人参の根部に該当します。

ツリガネニンジン/薬草で期待される効能・効果

去痰・健胃・鎮咳作用など。また強壮作用なども有すると考えられています。通常、水を使って煎じ、これを一日三回に分割して飲用されます。