五加皮/ウコギ[うこぎ]

ウコギの概要

中国での根部の呼び名は五加皮(ごかひ)で、ウコギは五加に由来する名称となります。古くから山菜として採取されてきた経緯があり、各地の山地に見られるウコギ科に分類される植物です。また、垣根としても利用されており、人家においてもよく見られるものになっています。根は、新芽が発芽する以前に利用するため、春が訪れる頃に根部を掘り起こして、それを乾燥させて用います。また乾燥に伴って丸く管状に、皮の形状が変形していきます。五加木酒は、この根部を細かく刻んで煎じたものに、砂糖を加味し密閉保存したものです。同じ仲間に分類される朝鮮人参(ちょうせんにんじん)などにも滋養強壮の作用が知られていますが、ウコギもこれと同様に、滋養強壮をはじめ疼痛(とうつう)や冷え性、鎮通といった目的で利用されています。ウコギは、在来種であるヤマウコギやエゾ五加皮など北海道などに見られるものを総称して指す言葉で、これには、ヒメ五加皮と呼ばれる中国産のものも含まれています。エゾ五加皮はシベリア人参と呼ばれているもので、朝鮮人参と似たような作用があるとされています。別名ではエレウテロジンセンとも呼ばれており、一方朝鮮人参も別名でコリアンジンセンと呼ばれます。ただし、厳密にはエゾ五加皮の方がコリアンジンセンより自然治癒力の向上は緩やかなもになるとされています。その他、筋持久力や集中力の向上作用、反射神経などの運動能力を亢進させる働きがあるとされています。

ウコギ/薬草で期待される効能・効果

抗酸化・強壮・血液浄化・代謝促進・鎮痛・血圧降下・抗ストレス作用など。一般には高血圧や疼痛、冷え性、リウマチといった症状の改善や、疲労回復、、食欲増進、精力増進といった目的で利用されています。