山百合/ヤマユリ[やまゆり]

ヤマユリの概要

ヤマユリの茎の先には、七月から八月にかけて、数個或いは数十個の花をつかせます。その大きさは大形になっており、六個の花被片は白色をしています。真ん中に太い線が見られ、その色は黄色くなっています。また、小さな点状になった赤褐色が散在しています。ヤマユリの花粉は黒褐色で、匂いがきつくなっています。鱗茎は、地下部にあり、その形状は扁球形をしています。色は黄白色を帯びていて、直立した地上茎になっています。その茎は、開花によって少し曲がって弓状になります。長さは成長すると凡そ一メートル以上に達するものもあります。ヤマユリは深緑色をした葉を持ち、その形状は広披針形をしています。尖った先っぽになっており、互生し、短い柄を有します。ヤマユリは本州の近畿周辺より北側の各地の山地などに見られ、ユリ科に分類されています。ヤマユリの栽培は、鱗片を分割か実生にて行われます。適度な湿度を維持できる場所で、且つ、水はけのよい所が適しているとされています。また、高い畦に植えて、根部を乾燥させないようにし、半日陰にて栽培されます。山百合の採取は、種子が成熟する秋を迎える頃が適しているとされ、この時期に鱗茎を掘り起こし、水を用いて洗浄後、天日干しにて乾燥させたものが薬草として利用されています。尚、ササユリは、中部より西側に生息しますが、栽培は難しいとされています。

ヤマユリ/薬草で期待される効能・効果

強壮・鎮咳・口腔粘膜保護・咽頭粘膜保護・胃粘膜保護作用など。利用する際は、煎じて服用されます。また、食用としても利用されており、鱗茎を煮て調理に使われています。