実際は手間隙かけて作られている市販のカレールウ
カレールウは幾つものスパイスを混ぜ合わせて出来上がっている。これはスパイスの相性で味や風味が変化するからだ。そのスパイスはインドをはじめ東南アジア諸国から輸入されている。カレールウを作るにはまずこのスパイスを粉末化させなければならない。こうすることで独特の味と芳香を持ち、食べやすくもなる。しかし粉末化するには少々手間がいる。というのは、機械を使うからだ。機械を使えば熱がでる。熱によって焦げてしまうと風味が落ちる。一度風味が落ちてしまえば、回復させることは出来ない。そのため、使う機械にも工夫がされている。お察しの通り、なるべく熱を出さない工夫や冷やすという方法だ。そして焙煎だが、これも適度な時間調整が必要。時間をかければ良い風味を持つ様になるが、かけすぎると焦げて回復不可能になってしまうからだ。
メーカーではこうした過程を踏み、スパイスの最適な組み合わせを追求して、消費者に喜ばれる製品を常に意識して提供していることであろう。そうなると、隠し味を入れたり他のカレールウを混ぜ合わせる行為というのは実際のところ意味があるのだろうか。もちろん、自分で工夫して料理作りを楽しむという目的などがあれば意味がある。新たな味へのチャレンジ精神というのも良いだろう。しかし、それと似たような工夫はメーカー側もしていることだろうし、新たに発売されたものをそのまま頂くというのも良い案だと筆者は思う。