オオバコの概要
オオバコの開花期は四月から九月にかけてで、成長すると茎は凡そ二十センチ程度に育つ多年草となります。葉は楕円形をしていて、長い葉柄を持ち、平行に葉脈は伸びています。また、縁及び表面に少し波が見られます。場所を問わず、あちこちに生息している植物の一つであり、日本において見られるもの以外では、エゾオオバコ及びハクサンオオバコと呼ばれる北海道や寒冷地の高山などに生息するもの、トウオオバコと呼ばれる海岸によく見られる大形のものや、ツボミオオバコと呼ばれる帰化植物、ヘラ大葉子と言われる原産地をヨーロッパとするものなどがその仲間となります。いずれも薬草として利用されており、世界的にも様々な効能を持つハーブの一つとして知られています。相撲取り草と言われるものは、草相撲に由来する名称で、大葉子のことを指しています。漢方の領域では、車前草(しゃぜんそう)との生薬名を持ち、これは車が通った際の轍(わだち)にも見られるところに由来しています。尚、含有される成分では、フォトステロール、プランタザンと呼ばれる粘液質、タギニン、ホモプラン、プランタギニンといわれるフラボノイド類、そしてアウクビンやコリンといったもがあります。その他別名では、車前草以外にも車前子(しゃぜんし)、ゲイロッパ、オンバコ、スモトリグサなどと呼ばれています。
オオバコ/薬草で期待される効能・効果
利尿・消炎・鎮咳・抗菌作用など。一般には、咳や気管支炎、腫れ物、膀胱炎及び尿道炎といった症状に対して、その改善目的で利用されています。尚、腫れ物に対しては外用で使われており、生葉を揉んで出てきた液汁を患部に塗布します。一方、内用では乾燥させたものを水を使って煎じて飲用されています。