私たちはジャガイモの茎を食べている
ジャガイモといえば、メークインや男爵芋が知られている。特殊な品種を除いて、これらは果実を持たない。つまり、花を咲かせても実がつかないのだ。ただ、実をつけにくい品種でも季節や気温が高いなどの条件が加わればこの限りではない。とはいえ、食卓に並んだ料理にジャガイモが入っているのをみて、果実なのか或いは根なのかと指摘されれば疑問に思うのではないだろうか。答えは茎なのである。一般にはジャガイモの花を見るケースはあると思うが、実をみる機会はほとんどないと思う。実際の実は、トマトみたいな感じになっている。
そのジャガイモだが、栽培で種をまくことはない。通常、種芋が使われる。これは種まきだと収穫量が減ってしまうからだ。また、育てるのにも時間がかかる。その点、種芋は芽吹けば成長して小芋をたくさんつける。しかも種芋の栄養を補給できるから時間もかからない。これはサツマイモでも同様だ。といってもサツマイモは一定の長さに芽が伸びたら種芋から切り離す。小芋が育ちにくくなるからだ。