大脳半球
右脳型、左脳型という言葉をよく使われることと思いますが、このことは左若しくは右側が特に優れているということではありません。人間の体には芸術や思考、決断など高度な働きがあるほか、生体として知覚運動など基礎的な機能も備わっています。特に高機能な領域は、大脳半球の左右に、個々の得意とする領域が存在しています。論理脳とも呼ばれる大脳半球の左側は、物事の分析や計算、言語処理能力に優れています。反対に感覚脳とも言われている大脳半球の右側は、空間やイメージ処理に優れており、物事を直感的に解釈する能力が備わっています。
頭頂葉は頭の頂上あたりで、前頭葉はおでこに位置します。後頭葉は後ろ側で、側頭葉は耳周辺です。表層の脳には、数多くのシワが見られ、深い溝が複数存在します。側頭葉では聴覚を司り、後頭葉では視覚を処理し、同じ脳でもその位置によって異なる役目を担います。
脳梁は大脳半球の中心に位置する部分で、大脳は二つに分類されています。左側の大脳は右半身を処理し、右側の大脳は左半身に対応します。つまり、左側の大脳半球に問題が生じると右半身に何らかの障害が現れ、その逆も同様です。そして、神経線維の束状が位置する脳梁において、左右の大脳半球が相互に連絡を取り合っています。