歯の再生・幹細胞
幹細胞は人間の永久歯の根元で発見されていて、可能性としては神経や脂肪、骨芽細胞への変化が示唆されています。しかし、幹細胞によって人間の歯が新たに形成されることはありません。とは言っても再生医療の中では期待されている臓器です。これは哺乳類の中に歯を再生する能力を持っているタイプが多いことや、歯そのものの構造が簡単だからです。
マウスに関しては幹細胞である胎児の歯胚を用いた報告例があります。実際に歯の再生が確認されており、神経も接続されて異常は認められなかったとのことです。およそ二ヶ月弱でもとの歯を再生したようです。また他の動物から採取した細胞で、人間の象牙質やエナメル質を形成させた例も見られますが、こちらはまだ適正な歯を成長させるだけのノウハウが開発されていないようです。
マウスの歯茎にはエナメル上皮幹細胞が発見されています。この細胞は二つに分裂し、一方はエナメル上皮幹細胞を保ち、もう片方は歯を成長させます。但し、切歯に限るようです。