インスリンを一生?
糖尿病にはインスリンが膵臓でほとんど生成されない場合と、インスリンの分泌が遅い場合があります。インスリンがほとんど生成されない1型糖尿病は、インスリン注射が必要ですが、2型糖尿病では、生活習慣の改善により必要ない場合があります。また、血糖コントロールによって膵臓が回復する場合もありますので、このような場合も、インスリン療法から、飲み薬に移行するケースがあります。一度インスリン療法を行うと、生涯インスリン療法が必要と解釈される人もいると思いますが、そのようなことはありません。インスリン療法によって膵臓を休ませることで、膵臓本来のインスリン分泌量を回復させることもできます。
余談ですが、インフォームド・コンセントというものがあります。これは説明という意味に訳されます。病院に患者さんが訪れると、治療を受け検査が実施されることになります。その際、その治療や検査の目的、そしてその詳しい内容、また治療や検査を行うことによって得られる利益とその損失など、十分な説明がなされます。また、それらの説明に同意するためにも十分に理解して納得しなければなりません。これらの一連の事項をインフォームド・コンセントと言います。薬についてもその作用や使い方、名前、安全性などを十分に医師から説明を受けて使いましょう。分からなければ納得できるまで説明を受けるべきでしょう。