ジアシルグリセロール

ナタネ油や大豆油を原材料とする加工油で、二つの脂肪酸からなるジアシルグリセロールという構造の油が近年注目されていますが、これは脂肪が溜まりにくいとされているためです。化学合成によって作られているため、その表示に食物油脂という語句は使えません。機能性油であることからトクホマークを得ているものもあるそうです。 油の作り方には圧搾法や圧抽法、抽出法があります。紅花やオリーブ、ゴマなどは押しつぶして油が搾り取られており、圧搾法が採用されています。また、はじめにこの方法で採油されたものが一番搾りと言われているものです。圧抽法はこの一番搾り後に抽出したものを言います。一方、溶剤としてヘキサンを用いて、油を種実から溶出させる方法が抽出法です。これは強い揮発性を有するヘキサンを利用することで可能となり、油分があまり認められない大豆などに適用されます。 植物油はJAS規格によってその種類が定められています。油脂の分離は、食物の種子だけでなく、果実も対象となっており、単一種と調合油があります。単一種は一品種から成り立っており、これらを混ぜ合わせたものが調合油となります。 食物油にはリノレン酸やリノール酸といった不飽和脂肪酸が多く含有されていますが、同じ脂肪酸であるオレイン酸は特にオリーブ油をはじめ紅花油やひまわり油などに含まれています。オレイン酸は善玉コレステロールを変化させず、悪玉コレステロールに限定して低下させる働きがあると考えられています。