自律神経~交感神経と副交感神経~

免疫はバランスが大切であり、強すぎると自身の組織も攻撃してしまいます。反対に弱すぎると感染への耐性がなくなり、病原体の攻撃を受けやすくなります。そしてこの免疫の強弱をコントロールしているのが自律神経です。呼吸や分泌、循環、消化、吸収、排泄といった体の機能を制御しているところであり、自分の意思に関係なく調整されています。この神経は相互作用にある交感神経と副交感神経によって構成されており、二重神経の構造をとっています。つまり器官へは上記二つの神経がつながっており、副交感神経でリラックス状態を作り、交感神経で緊張状態を引き起こします。健全であれば普通、身体の恒常性を保つために、この二つの神経が均衡をとって作用しています。 通常、病気になると交感神経の方が高まりますが、ストレスを生じやすい環境下や緊張状態が継続する場合も交感神経の方が優位になる傾向にあります。また大人の高血圧もこれに影響を受けていると言われており、動脈硬化に限りません。ただし、小児においては病気になると副交感神経の方が優位になる傾向にあります。つまり、自律神経のバランスは環境や生活習慣、年齢層によっても変化が起こります。