甘味料

近頃では成人病を防ぐ目的の健康志向やダイエット志向が普及していますが、これはいずれも摂取する食物の低カロリー化を願うものが多いです。カロリーは甘味料(かんみりょう)の種類によって違い、それぞれ性質も異なります。このため、用いる食物の性質によって、使われる甘味料も違います。しかし、砂糖に比較しても甘味が強いと言われるステビア抽出物などは、使う量が少なくてすむため、菓子類や乳製品、飲料など、様々な食品に低カロリー食品として用いられています。また、多くの甘味料は虫歯を発生させにくい傾向にあり、こういった理由からもチューインガムなどによく使われています。 味には甘味のほか、うま味、酸味、苦味、塩味があります。甘味料(かんみりょう)は、単においしさを引き立てるだけでなく、このうち塩味や苦味、酸味などを打ち消す目的でも使われます。他にも氷菓の粘着性を消すために使われたり、食感や加熱に起因する変色を抑制するといった目的でも利用されています。 こうした甘味料は、かつて蜂蜜や果物から得ていましたが、現在色んな甘味料が広く使われています。種類では、低甘味度のものと高甘味度のものがあります。前者ではキシリトールやD-キシロースといったものがあり、後者ではアセスルファムカリウムやステビア抽出物、アスパルテーム、タウマチン、スクラロース、サッカリンナトリウム、カンゾウ抽出物などがあります。 タウマチンはソーマチンとも呼ばれており、タウマトコッカスダニエリの種子から抽出したものです。水溶性で不快な味が無く、長持ちするたんぱく質甘味料です。タウマチンの甘味は砂糖より何千倍も高いといわれます。このため、ダイエット食品などでも使われています。サッカリンナトリウムは溶性サッカリンとも呼ばれており、砂糖の300倍程度の甘味を持ちます。水溶性ですが、pHや濃度によって甘味の強さは違います。サッカリンを水酸化ナトリウムで中和させて作る甘味料で、原料は無水フタル酸若しくはトルエンになります。